月額の賃金構成ってどのように決めていくのですか?
質問
月額の賃金構成ってどのように決めていくのですか?
回答
一般的な賃金の構成は、時間外手当、休日手当、深夜手当を含めずに考えると次の3つに分けられます。
① 年齢給、勤続給
② 職能給、職務給
③ 各種手当
① 年齢給、勤続給
年齢給は、年齢を重ねると、人生経験や社会経験を積んでいるため、その部分を評価するということや、結婚、育児等生活費が掛かるため、年齢を重ねるごとに成果や能力は別にして、一定金額を上乗せしていきます。年齢が上がるごとに増えていきますが、ある年齢を境にストップさせることが多いです。中途採用の場合も年齢が若い社員に比べ、年配の社員の方が賃金が高くなるため、賃金のバランスに気を配らなくてはなりません。
勤続給は、会社に長く勤めるほどに一定金額を上乗せしていきます。年齢給と同様に一定の勤続年数を境にストップさせることも多いです。入社退社が多い会社には、あまりなじみません。
年齢給も勤続給もストップするまでは、定期昇給と同じ意味合いになりますので、導入するのであれば、会社の経営を考慮して金額を設定する必要があります。
② 職能給、職務給
賃金の中で一番多くの金額を占める場合が多い部分です。
職能給は、社員が職務を遂行する能力に対して支払う賃金のことであり、職務給とは、社員が従事している仕事に対して支払う賃金のことです。ほとんどの会社が職能給を採用しており、経験や知識、技能が増えていくにつれて等級や号俸というレベルが上がり、それに応じて賃金も上がっていきます。
職務給の基本は「一職務、一賃金」であり、技術や経験がある人もない人も同じ仕事をしているならば、同じ賃金という考え方です。しかし、実際は同じ職務を行う社員の中でも技術や経験等の違いを考慮して、賃金に幅を持たせて運用する会社が多いです。
このように、仕事ぶりや能力が反映される賃金制度を構築していく際は、会社に応じてどのような制度を採用するのかを考えていく必要があります。
③ 各種手当
手当には、家族手当、住宅手当等の属人的な手当と役職手当、営業手当等の職務的な手当に大きく分かれます。
属人的な手当は、年齢給や勤続給と同様に仕事ぶりを評価するのではなく、社員の生活を支えるために支給する賃金です。会社や社長によっては、「家族のいる、いないや住宅によって、社員の賃金に差をつけるのは不公平だ」ということで採用しないことも多くなります。
また、職務的な手当は、それぞれ職務に就くことによる責任や難易度に応じて支給します。原則的にはその職務から外れる場合は手当も外れることとなります。
大きく分けると以上の3つに分けることができます。会社によってうまく使い分け、バランスの取れた賃金制度を構築していくことが求められます。
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