目標管理の目標設定について
回答
目標設定には、4つのポイントがあります。
①その目標は、会社目標・部門目標と連動しているか?
②その目標は、現状維持よりややチャレンジなものか?
③その目標は、部下の等級、役職で考えてみてふさわしいものか?
④目標を読んで、達成したときの状況がはっきりとイメージできるか?
(どのような状況であれば、半年後目標達成といえるのか?)
①その目標は、会社目標・部門目標と連動しているか?
個人の目標が達成されれば、当然部門や会社に直接的、間接的に貢献するものでなければなりません。「本人は努力して成果をだしたつもになのに、会社は評価しなかった」ということにならないように、組織にどのように貢献できるのかという視点が、個人の目標をつくる際には重要になります。もちろん、本人の経験や成長につながるような目標を立てることも重要ですが、あくまで会社の方針にそった目標をたてるように上司は部下に指導しなければなりません。
②その目標は、現状維持よりややチャレンジなものか?
とくに、ルーティン業務を行うような部門ではこのことを強く意識しなければなりません。
今、出来ていることを継続的に行っても、組織も個人も成長にはなりません。現状維持ということは、同業他社、ライバルたちが努力している中では後退を意味します。あまりに無理な、スローガン的な目標を作ってしまうと本人はやる気を失ってしまいますが「今より少し努力したら、達成できる」といった目標をたてることが重要です。ルーティン業務を行う部門でも「今より、何か改善する」「今より、何か効率化する」といったことを考えることができるはずです。目標管理により、常に組織と個人を成長させていこうとすることが重要なのです。数値目標で示せる者は数値で、それが無理な場合は、「変化の状態」を上司と部下でイメージを共有できるようにしましょう。
③その目標は、部下の等級、役職で考えてみてふさわしいものか?
目標の公平性について、この視点が重要になります。目標は、それぞれの役割に応じて設定されるのは当然です。部門や役職が違っていると、それらが本当に公平なのかを比べるのは難しいものですが、少なくとも、役職の低い者の目標が、役職の高いも者の目標より
難易度が高い、といったことがあってはいけません。また、あまり高いレベルの目標をたてさせることはそれだけの権限を与えなければならないことになりません。自分の判断で決済できないほどの目標を与えることは、目標を実行する者にとって、大きなストレスになります。その者の権限に応じた目標であることが重要です。
④目標を読んで、達成したときの状況がはっきりとイメージできるか?
(どのような状況であれば、半年後目標達成といえるのか?)
4つのうち、この項目が一番重要です。実は、目標設定はあまり細かく設定しすぎるとうまくいかないことが多くなります。「この目標達成によって、組織にどのように貢献するのか」という視点をもちつつ、上司と部下が成功のイメージを共有しなければなりません。
そのポイントだけを、お互いに忘れないように目標管理シートに記しておく、という感覚でいいのです。ですから、その目標達成したときの状況が上司部下でイメージとして共有されているというのは非常に重要なのです。
ただ、これらをいくら意識してもうまく行かない場合も多いのが現実です。やや乱暴な言い方ですが、目標管理は1回目から完璧にはうまくいかない、と言う前提で進めるくらいのほうがいいです。重要なのはフィードバックをしっかりとやり、自社なりの目標の設定方法を徐々に確立さていくということです。目標管理はコミュニケーションツールということを忘れてはいけません。
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