地域の中で、小さな商いを営む経営者の方にとって、営業はお客さんとの関係性を創る意味でもとても大切なもの。以下、「10原則」でまとめてみました。
1)営業とはリーダーシップである
あなたが営業しなければ、どうなるか?を考える。
間違ったものを買ってしまうかもしれない。悪徳業者につかまって、不必要なモノまで買わされる羽目になるかもしれない。あなたはその道のプロとして、お客さんを正しい方向へ導いていく必要があります。
2)共感し、誉める
雑談は商談を進める上で、極めて重要なプロセス。誉められて悪い気がする人はいないので、相手の長所(立地、看板、見た目、雰囲気、等)を発見するアンテナを磨くことが大切です。
3)3(あなた):7(お客さん)の比率の会話時間
人は誰でも誰かに話を聞いてもらいたいもの。お客さん自身が考え、話をすることで、頭の中が整理されます。そのためにも、いろいろな角度から切り込める質問集を持っておくのも効果的です。
4)事前準備を入念に
まずは相手に関心を持ち、雑談の中や商品の購入傾向から相手の予測をします。一番重要なのは「相手の抱えている課題は何なのか」を予測することです。予測して、提案のシナリオを組み立てて、実際に課題は何なのか実証する。洞察力を鍛えるためにも予測と実証を繰り返すのです。
5)漏れなくヒアリングする(BANTC)
欠かしてはいけないヒアリングのポイント「BANTC」
・B(Budget):予算
・A(Authority):決裁権者、キーマン
・N(Needs):ニーズ
・T(Time frame):時期
・C(Competitor):競合
聞くべきところは曖昧にせず聞くというのは、非常に大切なことです。
6)課題を深堀し、真因を探る
目の前の現象を見ているだけでは、課題は見えてきません。どうなりたいのかを聞いた上で「なぜ実現できていないのですか?」(現状)「それは、なぜですか?」(理由)「なぜそのような状態になっていると思いますか?」(真因)と課題を深堀にすることで、真因に辿りつくことができます。
7)あるべき姿を売る
現代はモノの機能的価値だけでは、売ることができません。機能ではなく、あるべき姿(効果)で、どれだけお客さんをわくわくさせられるか。そのためには他のお客さんの成功体験を共有して、あるべき姿をイメージしてもらうのが効果的です。お客さんの求めているあるべき姿はどのような姿なのか。それを察する必要があります。
8)ROI(Return On Investment/投資対効果)を意識する
営業による効果が、その事業への投資に対してどれほど上がるのか。
「月に何件受注すればペイできるのか」「何時間業務が改善できればペイできるのか」
効果を定量的に示し、簡単に投資回収できるロジックを用意しておく必要があります。
9)お客さんの不安を取り除いていく
「仮に契約(購入)するとしたら、何か問題はありますか?」→「他にありますか?」(なくなるまで問い続ける)→「それでは、問題ないですね。いかがですか?」
このように契約(購入)しない理由をなくしていく、要するにお客さんの不安を取り除いてあげることで成約に導いていきます。
10)恐れずに、失注を確定させる
契約が取れるか取れないか。買ってもらえるかもらえないか。手を尽くした上で覆らないのであれば、見極めが必要になります。ただ、そこで見限って関係性を断ち切ってしまうことはありません。小さな商いを経営していく上で一番大切なのは、お客さんや地域の方との〝関係性”です。
この10原則を意識して、より地域に密着した、お客さんとの関係性の成り立つ、小さな商いを実践して頂ければと思います。
コメント