質問
就業規則の説明会では、いつも雰囲気が悪くなります。どうしたら、うまくいくのでしょうか?
回答
一般的に人はルールに縛られるのが嫌いです。就業規則の説明会に出るように言われて、出たいと思っている社員は少ないと思います。就業規則の説明を受けることで、自分の権利が制限されると思うのだと思います。しかし、実際は、社員の権利が保障されるのであり、社員にとっては悪い話ではないはずです。
では、なぜ、雰囲気が悪くなるのでしょうか?それは、「会社に騙されるんじゃないか?」と社員に思われてしまうからです。つまり、会社と社員の間の信頼関係が出来ていないのです。そんな状況の中で、社労士が現れても、会社の肩坊を担ぐ悪者のようにみられても仕方ないと思います。就業規則は作って終わりではなく、説明会の後も、活かしてもらわないといけません。そのためには、まず、社員と会社、社員と社労士の信頼関係を築いておかなければなりません。私たちが就業規則を作るときは、社員さんと面談をさせていただいています。
社員さんと面談をする中で、会社に対する不満や改善して欲しいことを聞き出します。就業規則を作る中で、それらの不満を解決したり、改善を盛り込むようにします。また、面談時に就業規則ははたらき方のルールを決めるもので、社員を自由にするものだという就業規則の意義を伝えておきます。そうすることで、就業規則の説明会に参加するのが楽しみになるはずです。もっとも、解決できない問題もあると思います。
そういう場合は、事前に社員さんに説明しておきます。そうすると、少なくとも、社員はいやいや説明会に参加するのではなく、自分の問題として考えて、話を聴いてくれるようになります。これは、就業規則の説明会に限って言うことではないですが、『先に言えば、後で言えば言い訳』です。問題の解決に正面から取り組む姿勢が評価されると思います。そういった姿を見せることで、就業規則の説明会も上手く行くと考えています。
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